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『幾何学基礎論』の基本命題

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月27日23:25)
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    【重大な訂正】 この質問に重大な誤りがありました。というのは、恐らく、順序の公理が一つ足りていませんでした。手元に本としての日本語訳がなく、wikibooksとネット上の原文をaiで翻訳しながら読んでいたのですが、いま英訳を確認したらもう一つ以下の公理がありました…。 直線上の四点A,B,C,Dに対してBをAとCの間、AとDの間にあるように、CをAとDの間、BとDの間にあるようにすることができる。 この公理があれば質問の命題の証明は簡単です。読んでくださった方、考えてくださった方、申し訳ありませんでした。 しかし、英語版Wikipedia等、他の場所にはこの公理はありません。どちらが正しいのかよく分からないので、この質問は取り消させて下さい。 学生ではないのですが、質問させていただきます。以下はヒルベルトの『幾何学基礎論』からの引用です。 【Ⅰ 結合の公理】 我々は三種類の対象を考え、 第一のもの(点)を、A,B,C,…、 第二のもの(直線)を、a,b,c,…、 第三のもの(平面)を、α,β,γ,… で表す。 1:相異なる二点 A、B に対して、A、Bを両方とも通る直線が存在する。 2:相異なる二点を両方とも通る直線は高々一つしか存在しない。 3:一つの直線上には相異なる二点が存在する。 4:一つの平面上には、同一直線上にない三点が存在する。 5: 同一直線上にない三点 A、B、C をすべて通る平面が存在する。 6:平面内の同一直線上にない三点をすべて通る平面は高々一つしか存在しない。 7:直線 a の相異なる二点 A、B がある平面 α 内にあるとき、直線 a のすべての点もその平面 α 内にある。 8:相異なる二つの平面 α、β が点 A を共有するとき、点Aと相異なる点 B をさらに共有する。 9:同一平面内にない相異なる四つの点が存在する。 【Ⅱ 順序の公理】 直線上の点は互いに特定の関係にあり、それを記述するために特に「間にある」という言葉が用いられる。 II 1. A, B, Cが同一直線上の点であり、BがAとCの間にあるならば、BはまたCとAの間にもある。 II 2. AとCが同一直線上の二点であるとき、必ず少なくとも一つの点Bが存在して、BがAとCの間にある。また、必ず少なくとも一つの点Dが存在して、CがAとDの間にある。 II 3. 直線上の任意の三点に対して、常にちょうど1点だけが他の二点の間にある。 直線a上のすべての点が平面α上にもあるとき、直線aは平面α上にあるという。 我々は、直線a上の二点AとBを考える。AとBの二点からなる系を「線分」と呼び、それをABまたはBAと記す。AとBの間にある点を線分ABの点、または線分ABの内部にある点と呼ぶ。AおよびBは線分ABの端点と呼ばれる。直線a上のその他すべての点は、線分ABの外部にある点と呼ばれる。 II 4. A, B, Cが一直線上にない三点であり、直線aが平面ABC内にあって、点A, B, Cのいずれも通らないとする。このとき、もし直線aが線分ABのある点を通るならば、それは必ず線分BCまたは線分ACのある点も通る。 (引用終) ヒルベルトによると、Ⅰ結合の公理とⅡ順序の公理から以下の命題を導出できます。但し、『幾何学基礎論』にはその証明は書かれておらず、どの公理を用いるのかも分かりません。 【命題】 任意の直線上の2点の間には、常に無限に多くの点が存在する。 この命題を図形的直観を用いずに公理と論理だけで証明したいのです。 まず、次の解法が思い浮かびました。 点YがXとZの間にあることをbet(X,Y,Z)と表現します。 与えられた二点をA、Bとする。公理Ⅱ2より点Pが存在し、bet(A,P,B)。同様に点Qが存在しbet(A,Q,P)。さらにbet(A,R,Q)なるRが存在し…とこの操作をいくらでも繰り返せるのでAとBの間には無限に多くの点が存在する。 以上で証明できたように思えますが、よく考えると点QがAとBの間にあることは自明ではありません(図形的直観を使えないため)。なのでbet(A,Q,B)を示す必要がありますが、その方法が分かりません。整理すると次の補題が証明できればよいのです。 【補題】 bet(A,P,B)∧bet(A,Q,P)⇒bet(A,Q,B) 順序の公理ⅠとⅢはともに一組の三点グループの内部での操作を可能にしますが、この補題は複数の三点グループの関係を主張しているため、順序の公理ⅠとⅢのみでは証明不可能だと思います。しかしだとしたら証明方法が思い浮かびません。 質問は、【命題】を証明するために【補題】を用いる方針は適切かどうかということと、もし適切ならばどのように【補題】を証明出来るのかです。ヒントだけでも頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月27日23:36)
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    【補足】 『幾何学基礎論』では、「点」、「直線」、「平面」や「間にある」等の用語が何を意味しているのかは不明で、それらの間の関係のみが公理によって間接的に定義されています。ただし結合公理では点と直線および点と平面の結合関係が定められていますが、点と直線が結合することを、「直線が点を通る」などと言い換えられてもいます。そういう表現は「結合関係」という、一種類の何らかの二項関係を表現しているのです。

    くさぼうぼう : (id: 1236) (2025年5月28日9:17)
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    ヒルベルトの幾何基礎論という物の全体は承知していませんが、推論の論理として背理法は使えないのでしょうか?

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日9:22)
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    背理法は使って大丈夫です。(ヒルベルトは多くの命題の証明を省略しているのでよくわからないのですが…。この命題は本全体の中で3番目の命題で、命題1〜3の証明はすべて省略されています。とはいえ、多分背理法使っていいと思います。)

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日10:14)
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    質問に間違いがあったと思われます。恐らく、証明不可能な命題でした。 無駄な手間と時間をとらせてしまい、申し訳ありませんでした。

    回答

    くさぼうぼう : (id: 1236) (2025年5月28日10:25)
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    關根 金次郎 さん、こんにちは。初めての方ですね。よろしく。 じゃ、背理法でやってみますね。 仮定:線分ABの内部にある点は有限個である。それをN個とします。 仮定より、内部にある点は整数で番号付けされます。(整数はOK?) k番が割り付けられた内部の点を $P_k$ と表します。 $bet(A,P_i,P_1)$ を満たすかどうか、i=2から順にi=Nまで調べていって(調べて判定するということが明示されていませんが、論理関数betの真偽は分かるはずです)、最初に満たす番号を $k_1$ とします。 $bet(A,P_i,P_{k_1})$ を満たすかどうか、i=2から順にi=Nまで調べていって、最初に満たす番号を $k_2$ とします。 番号は有限で最大Nですから、この操作を繰り返すとどこかで $bet(A,P_{k_{n+1}},P_{k_n})$ を満たすn+1が存在しなくなります。 これは公理II2に反します。 背理法により、仮定がひていされ、線分ABの内部にある点は無限個である これでどうでしょうか? どうぞ、突っ込んでください!
    くさぼうぼう : (id: 1236) (2025年5月28日10:27)
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    いま、書き終わって、あなたの追加の文(冒頭)を発見しました。投稿時には十分点検をお願いしますね。

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日11:09)
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    怪しい問題を考えさせてしまい、申し訳ありません。4つの文献を確認した所、そのうち3つには訂正文の公理がないようなのです。そのため、はじめに提示した公理だけで証明可能なのかも知れせん。ただ、確実なことが分からないので、質問はキャンセルしました。 証明、読みました。正直、最初納得しました。ところがよく反省してみると、頭に点列を思い浮かべながら読んでました。そこで、考え直してみます。 有限だからどこかで間にある点がなくなるというのは、図形的直観に基づいていると私には思われます。 なぜなら、bet(A,Q₁,P₁)、bet(A,Q₂,Q₁)と調べていったときに、bet(A,P₁,Q₂)とはならない保証がないからです。もしこれが可能なら、操作は無限に繰り返すことができると思います。…どうでしょうか?

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日11:11)
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    用いている記法があなたのものと違っていてすみません。k+1などを小さく書く方法が分からず…。

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日11:14)
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    本質的には、ある二点A、Bの間の点が有限だとしても、AとBの間の一点をPとしたとき、AとPの間には無限に点があるかもしれないのです…。

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日11:17)
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    つまり、「AとPの間の点はすべてAとBの間の点である」という仮定が暗黙に使われているように私には思われます。しかし、この仮定が成り立つなら【補題】 bet(A,P,B)∧bet(A,Q,P)⇒bet(A,Q,B) 成り立つのは自明です。 もし私の理解に間違いがなければですが…。

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日11:46)
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    自分の文章を読み返していて、分かりづらいと感じたので整理します。言いたいことは次のことに集約されます。 まず、二点間には無限に点が存在するという目標命題を証明するために、 【補題】 bet(A,P,B)∧bet(A,Q,P)⇒bet(A,Q,B) を証明する方針を立てました。この補題が証明できるなら、目標命題も証明可能なのです。 くさぼうぼうさんの回答は、A,Bの間の点が有限だと仮定すると、点を一つずつ調べていったときにいつかは間に点がなくなるというアプローチです(私はそのように理解しました)。このとき、調べるごとに間の点が一つずつ減っていくということが暗黙に前提されているように思えました。しかし、なぜ一つずつ減っていくと言えるのかを考えてみると、 「二点A,Bの間の任意の点をXとしたとき、AとXの間の任意の点はAとBの間にもある」 ということがあらかじめ仮定されていると考えざるを得ませんでした。しかし、この仮定こそが元々証明したかった当のものなのです。

    關根 金次郎 (id: 4138) (2025年5月28日12:01)
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    正確には一つずつ減っていくのではなく、一つ以上ずつは減っていくというべきですね。

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